見えない付加価値 _vol.1

「家系図って、今、必要でしょうか?

 日常生活には全く必要ありませんよね?」

という意見もあります。

それでもご依頼下さる方があるのは、

見えない価値が伝わっているからです。

見えない付加価値・感動を察して下さっているのだと思います。

確かに家系図は日常生活で必要なものではありません。

しかしながら、作ることで、

少しだけ人生を豊かにしてくれるものなのです。

大変恐縮ですが、当方自身の家系図作りの

きっかけをお話させていただきます。

私は鹿児島生まれの鹿児島育ち。

父方は代々鹿児島県に根付いているという事は知っていました。

一方で、母の故郷に関しては曖昧でした。

母が幼い頃長崎育ちであることは知っていましたが、

それ以上の情報が乏しく、

改めて母親に尋ねても、戦前戦後の混乱期の事で、

当時幼かった母の記憶も鮮明ではありませんでした。

しかし、折に触れて、

自身のルーツを探りたい母の気持ちは薄々察していました。

私自身が家系図を作ろうと思ったきっかけは

もしかしたら、親孝行になるかもしれないという

このような背景からでした。

いざ家系図を作り、ルーツを辿ってみると

とても多くの発見がありました。

父親の先祖のゆかりの場所は当然のように鹿児島でしたが、

母方の系統で今まで自分の知らなかったことが多くわかったのです。

自分の曾祖母が12人の子供を授かっていたこと、

その長子が12番目の末子を養子としていたこと、

曾祖父母とも養子として迎え入れられ入籍していること、

一番ビックリしたのは、

祖母はてっきり生粋の長崎県民だと思い込んでいましたが

祖母のルーツは鹿児島である事がわかりました。

母の出生届けがだされた自治体や、

母方祖母のゆかりの場所を知ったときは、

そこはかとない嬉しさがありました。

そして、母が生きている間に

これらのことを伝えられて良かったなと思いました。

とても小さなことかもしれませんが、

他人様にとっては無縁の些細なこと:familyhistoryを知ったことで

少しだけ心が豊かになった気がしました。

家系図を通して、そんな体験をすることができるのです。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。